私たちは舞台にあがる時は緊張しています。演奏するにあたり緊張することは必要ですが、あがってしまってペダルの調節がまったくできなくなった経験がありませんか。
どのような響きにしたいかにより、ペダルの踏み方も変わります。
そしてピアノによってペダルの重さも高さも違いますし、ホールによって音の響き方が違うので、その都度微妙に踏み方を調節しなければなりません。
ペダリングでよくある問題点は
★踏むときにふくらはぎにぎゅっと力が入り、演奏が終わったあとに筋肉痛になる。
★踏み始め、踏み終わりに?ガタン”と音をさせてしまい演奏に支障がでる。
★細かく踏みたいが、指の速さと踏む速さが一致しない。踏み遅れる。
★ペダルを力いっぱい踏みすぎて身体全体が力んでしまう。
これらの問題点を解決するためには、身体をどのように動かしてペダルを踏んでいるのか、そしてペダルを踏むことによってピアノがどのように反応するのかをよく観察し、正しく把握する必要があります。
曲を練習すると時に先生に「最初はペダルなしで」練習しなさいと言われることが多いと思います。理由は、ペダルに頼りすぎて、指を音価より少し早めに離してしまうクセがついてしまう事があるからです。
生き生きとしたリズムや深い感情を実際の身体の動きで表現するために、音符の長さ分を指で押して保つことはとても重要です。ペダルは、その動作をさらに助け、表現効果を大きくするためのものと考えるべきです。
誤解してはならないのは、ペダルを踏むことは、指だけで完全に曲が弾けるようになってから付け加えるものではなく、譜読みをする最初から演奏表現には欠かせないものとして練習するべきであるということです。
演奏するときに楽器に触れている部分は指先とペダルを踏む足の裏です。音を弾いたとき、和音を響かせたときにどのような指先と足の裏にどんな振動が楽器から伝わってくるか感じてみてください。
そしてその振動が身体全体に伝わる事により「奏でている」という実感がより大きなものとなり、私たちは曲を通して楽器と対話することができるのです。
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